AI KOWADA GALLERY

EXHIBITION

藤代 冥砂

「Roses」

2019.2.16(土) -
2019.2.24(日) 2-6pm 会期中無休

藤代 冥砂さんとのオープニングパーティ
2019.2.16(土) 4-7pm

"roses,1 BLIGHT", pigment ink print, 297×420mm, 2019

花は、絵画や写真がお気に入りとしてきたテーマ。
光と色彩によって移ろうその姿は人を魅了してやまない。
若さは、ありきたりを嫌って背を向け、
熟練は、今さらなにをと目を曇らせる。
そういうこともあるだろう。
わたしは、花を見ようと思った。
手慣れを解いて、花を知ろうと思った。
今回はそのうちからバラだけを選んだ。
二年ほど費やして、福岡、大阪、新宿で撮影したバラたち。
風に揺れるから、風が止まるのを待った。
今は、わたしが揺れている。

藤代冥砂

"roses,2 BLIGHT" pigment ink print, 420×297mm, 2019

"roses,3 BLIGHT" pigment ink print, 420×297mm, 2019

-

ほとんどの日本人は一度は何処かで藤代冥砂の写真を目にしたことがあるだろう。バブル崩壊後の1990年代初期より写真家として活動を開始。以来ポップスター、アイドル、女優といった時代のアイコンたちのイメージを顕在化させつづけている藤代。2003年に「新潮ムック月刊シリーズ」で講談社出版文化賞写真賞。その後もアート、コマーシャル、文芸という領域をふわりと行き来しながら、精力的に創作を行っている。

1999年より自身のプロジェクトとして、写真集「ライドライドライド(‘99)」、「肉(‘03)」、そして代表作ともいえるベストセラー「もう、家に帰ろう(‘04)」を発表。これらは私的な紀行、家族写真の性質をもち、憂鬱・不安・動揺・喜び・愛といった藤代の若さゆえの感情が等身大で表現されている作品群といえる。

2005年に東京を離れ葉山に移住。その後の2011年には沖縄移住。しばらくは子育てを中心としたハウスハズバンドをしていたが、2016年発表された「SKETCHES OF TOKYO(2016)」で、写真家としてカムバック。タイトル通り女性を通して現在の東京を透視しているかのような写真集だ。また、藤代初の風景写真集である「あおあお(2016)」、また「山と肌(2017)」といった近作においては、20歳代〜30歳代にかけての藤代による「ロマン主義」的な作品群から、我々の力の及ばない聖なる摂理を、謙虚に正対し捉えようとする「写実主義」的ともいうべき表現に進化しているようにみられる。

今回の藤代初の花の個展となる「Roses」は、ただ、まっすぐにバラだけを見つめた写真展だ。眩しいほどに明るくプリントされたバラは、色彩と光に触れる喜びに満ちている。一足早く春が訪れたギャラリー会場に、ぜひ足をお運びいただきたい。

-

藤代冥砂(ふじしろ・めいさ)
1967年千葉県生まれ。沖縄在住。
'90年に写真家として活動を開始。以来グラビアのみならず、家族との私生活、生々しい女性の肉体、神々しい山々など。あらゆるものを被写体としてきた。2003年に「新潮ムック月刊シリーズ」で講談社出版文化賞写真賞。昨年BOOKMARC(原宿)で開催された、東京クラブシーン、そして藤代の写真家としてのキャリア黎明期をとらえた写真集「90Nights」は多方面で注目を浴びた。

2019
  • Dec
  • Nov
  • Oct
  • Sep
  • Aug
  • Jul
  • Jun
  • May
  • Apr
  • Mar
  • Feb
  • Jan
2018
  • Dec
  • Nov
  • Oct
  • Sep
  • Aug
  • Jul
  • Jun
  • May
  • Apr
  • Mar
  • Feb
  • Jan
2017
  • Dec
  • Nov
  • Oct
  • Sep
  • Aug
  • Jul
  • Jun
  • May
  • Apr
  • Mar
  • Feb
  • Jan
2016
2015
  • Dec
  • Nov
  • Oct
  • Sep
  • Aug
  • Jul
  • Jun
  • May
  • Apr
  • Mar
  • Feb
  • Jan
2014
  • Dec
  • Nov
  • Oct
  • Sep
  • Aug
  • Jul
  • Jun
  • May
  • Apr
  • Mar
  • Feb
  • Jan
2013
2012
2011
2010